週刊WEBマガジン岐阜人(ぎふびと)

岐阜人(ぎふびと)は、岐阜県のチャレンジし続ける中小企業経営者を紹介する週刊WEBマガジンです。

【Vol.2】「和食」文化を発信して美濃焼を世界市場へ!~株式会社丸モ高木陶器(多治見市)高木正治さん~

週刊WEBマガジン『岐阜人(ぎふびと)』、第二回は陶器のまち多治見市から。

今回紹介するのは、多治見市 市之倉町で陶磁器の製造販売を行う株式会社丸モ高木陶器 営業本部長の高木正治さん!

高木さんは現在、美濃焼を世界市場に展開すべく、国内外を飛び回っておられます。

今回の訪問(4月14日)も、香港から帰ってきたばかりのタイミングでした。

丸モ高木陶器 高木正治さん

株式会社丸モ高木陶器の強みは、国内で最大級の規模を誇るショールーム。

取り扱いアイテム数は、何と4万点に及ぶとのこと!

株式会社センチュリー ショールームショールーム内には、陶磁器製の飲食器はもちろんのこと、

ショールーム内の陶磁器

金属製の器やガラス製品など、様々な素材の器が並べられています。

ショールーム内の飲食器

さらに驚くことに、ショールーム内にはキッチンコーナーも設置されており、実際に飲食店空間で提供した際、具体的にイメージすることが可能となっています。

ショールーム内キッチン

ショールームには毎日、国内外から業務関係者の見学が相次いでいます(一般の方の見学は不可)。この日も、私のアポイントの後に1グループお見えになっていました(許可を得て撮影しています)。

ショールーム見学

加工所内も見せていただきました。同社では、グループ企業である有限会社たかぎ工芸にて、”加飾”という工程を行っています。

たかぎ工芸作業所

下記画像にようにシール式になっているフィルムを転写し、もう一度焼成することで、様々なバリエーションのデザインに対応できます。なので、アイテム数は4万点といっても、加飾を行うことでバリエーションは無限に広げることが可能になります!

たかぎ工芸 転写作業

スポンサードリンク

 

そんな高木さんが海外市場展開を試みたのは、4年前の2013年のこと。

2013年は、ちょうど「和食」が世界遺産(ユネスコ無形文化遺産)に登録されたタイミング。「今こそ和食と共にメイドインジャパンの飲食器を世界に展開するチャンス!」と高木さんは感じ取り、世界に打って出る決意を固めました。

美濃焼業界をとりまく環境は当時も今も厳しいですが、「追い込まれジリ貧になって海外市場に活路を求めるのではなく、会社も自分自身も体力・気力があるうちに、チャレンジしようと考えた」と高木さんは語ります。 

高木正治氏と香港大使領事

上記画像は、4月6日に香港大使県領事館との記念ショット。

下記画像は、2017年2月25日に北京で開催された外務省のイベント、『日本酒・日本食文化総合セミナー』にて。”酒サムライコーディネーター”である平出淑恵さんとのトークショーの様子。 

高木正治氏と平出淑恵氏トークショー

このように高木さんは、単に”モノ”としての陶磁器を売るのではなく、「和食」を中心とした日本文化を売ることで、美濃焼製品の輸出を伸ばして行こうと考えています。

 「海外進出始めたばかりの頃はもちろん、今でも小さな石にはつまづきまくっている」という高木さんですが、「事業成功の秘訣は、やはり人との出会い。香港を皮切りに海外展開を始めましたが、現地で信頼できるブレーンが見つかったことが大きい」と話されます。

さらに、「実際にアジアの人々との話を聴くと、総じてみな”日本好き”でありメイドインジャパンの製品を求めている。チャンスは大いにあることを肌で感じている」とのこと。

2015年12月には、東京浅草の商業施設『まるごとにっぽん』に直営店をオープン!

www.marumotakagitokyo.com

こちらのサイトのトップページには、こんな文言があります。

北大路魯山人の名言にある【食器は料理の着物である】という言葉を大切に
日本の職人から生み出される着物《器》が世界の和食ファンに発信し
多くの和食文化のお役に立つことを心から望んでおります。

今後も、和食文化の発信を通じて”料理の着物”である食器を世界市場に届けるため、高木さんは国内外を飛び回り続けることでしょう!

↓株式会社丸モ高木陶器の公式サイトはこちら。

www.marumo1887.com

 

【Vol.1】下請けから脱却し「メーカー」を目指す!~山田木管工業所(山県市)代表 山田等さん

「岐阜県のチャレンジし続ける中小企業経営者を紹介!」というコンセプトに基づき始まった週刊WEBマガジン『岐阜人(ぎふびと)』。

栄えある第一回で紹介する経営者は、岐阜県山県市にある「山田木管工業所」代表の山田等(やまだひとし)さんです。

山田木管工業所 山田等さん

山田木管工業所を巡るもっともホットなニュースといえば、今年3月23日に中小企業庁の『はばたく中小企業・小規模事業者300社』に選定されたこと!

社内には、授賞式で撮影された記念写真が飾られています。

「はばたく中小企業・小規模事業者300社」表彰式

世耕弘成経産相のちょうど真後ろが山田さん。

はばたく中小企業・小規模事業者300社

今の山田木管工業所を代表する商品が、この手ぬぐい額。

ネット通販大手「楽天市場」の額縁部門において、200週超にわたってランキング1位を獲得した人気商品です。

手ぬぐい額

商品としての品質の良さはもちろんのこと、丁寧な梱包や同封するお手紙といった心配りもあって、レビュー総合評価は4月1日現在、5点満点中4.91点というと評価の高さ!

そうしたお客様の高評価もあって、現在でも手ぬぐい額は毎月1,200個~1,300個はコンスタントに売れているとのことです。

山田木管工業所 工場内風景1

しかし、ここに至るまでの道のりは平たんではありませんでした。 

山田木管工業所は社名の通り「糸巻き用木管」の製造から始まった会社です。

その後、岐阜地方の地場産業である繊維産業の凋落とともに木管の需要は激減。

次なる市場として、洋食器の木部製造や住宅用の扉製造の受注を獲得することで、企業の存続を図って行きます。

スポンサードリンク

 

しかし2009年、一番の大口取引先が倒産。

 企業規模の縮小を余儀なくされ、「10人いた従業員のうち2人を残して辞めてもらわざるを得なかったことは、今思い返してもつらい経験だった」と山田さんは語ります。

その翌年の元日に、自分自身に対する決意表明として掲げたのが経営理念、『良質な物創りを通して働く人皆が幸せになるように努力します。』。

山田木管工業所 経営理念

この出来事を契機に、「下請けではダメだ、自らエンドユーザーに商品を販売するメーカーにならねば」との思いを強くし、山田さんは自社オリジナル商品として「手ぬぐい額」を開発します。

販売チャネルとして選んだのはネット通販大手の「楽天市場」。しかし、楽天市場に出店して初めの1~2ヶ月は、ほとんど売上が上がらなかったとのこと。

それでも、「何が良いか悪いかはやってみなくてはわかならい」との思いで、「学んだことはすべてやってみる」と試行錯誤を重ねた結果、オープンから半年後には月商50万超えを実現!

そこからネット通販事業に経営資源(ヒト、カネ)を積極投入し、今では自社製品の売上が下請け製品の売上額を上回るまでに成長したとのことです。

その後も山田さんは、「手ぬぐい額」のヒットに甘んじることなく、積極的に商品開発を進めています。最近のヒット商品としては、”御朱印ブーム”の追い風に乗って注目された「御朱印帳額」。

御朱印帳額

「モダン御神札(おふだ)額」なる商品も開発。仏具関連業者からも引き合いが来ているとのこと。

モダン御神札(おふだ)額

商品開発とともに、積極的に取り組んでいるのがプロモーション・販路開拓活動。

地元メディアに対するプレスリリースは、投げ込みではなく直接持ち込むことで、高い掲載率を誇っています。

(参考)

メディア掲載情報 - 山田木管工業所 - 職人の技 手ぬぐい額 -

販路開拓活動も精力的に実施!「見込み市場に対して思い切っていかないと成果にはつながらない」との考えから、首都圏の大展示場(東京ビッグサイトなど)で開催される展示会に積極的に出展されています。

次なる戦略的商品は、今までの生活雑貨品ではなく住宅設備用品である四方框扉(しほうかまちとびら)。

これを下請け製造ではなく、自社商品として売っていこうと山田さんは考えています。

四方框(かまち)

画像提供:山田木管工業所

このように様々なチャレンジを重ねた成果として、今では11名の従業員を雇用するまでに成長を遂げられました。

4月からは新メンバー2名が加入。一人は山田等さんの息子さんである山田史生(やまだふみお)さん、もう一人は大学3年生の竹内恵美(たけうちえみ)さんがインターン生として入社。

山田等さん、山田史生さん、竹内恵美さん

 今後も同社のモットーである「日本の壁を楽しくする」ため、若いメンバーの新しい発想を取り入れながら、さらなるチャレンジを期待しています!

山田木管工業所様の公式サイトはこちら!

www.yamamoku-gifu.com

Copyright © Gifu-bito All Rights Reserved